経営課題の把握・情報の集約

ターンアラウンドマネージャーは、しがらみのない第三者として企業再建に携わるため、
最初に取り掛かることは、企業の業績が悪化した原因や経営課題を把握・理解することです。

事業毎の資料精査や経営者や主要な経営幹部からのヒアリングなどを実施し企業に関するあらゆる情報を収集します。

経営状態が悪化した企業においては、経営者が資金繰り改善を目指し金融機関などとの折衝に奔走しているケースや、
売上げを改善するために営業活動に注力しすぎているケースがほとんどで、そのような場合には、経営者自身が事業や社内組織に気を配る余裕がなく、
結果的に社内の統制が十分にとれておらず、オペレーションや労務管理が適切に行われておらず、
また、経営に関する意思決定のプロセスがいびつな状態になっていることも少なくありません。

さらに、経営者が経営判断に関する重要な資料や情報を把握しきれておらず、企業の状態を正確に把握できていないことも多々あります。

そのため、まずは経営者からのヒアリングのみならず、企業の資料や情報を適切に把握することからスタートします。

 

原因の分析

企業の業績が悪化した原因が企業内部の問題なのか、企業外部の要因なのか、
業界動向はどうなっているのかなど、収集した資料をもとに調査・分析します。

企業の経営者からヒアリングをすると、多くの場合、
「インバウンド(訪日外国人)が減少し売上が減少した」「季節的に売上が少なくなる時期です」「従業員に多額の横領をされた」など、
企業外部要因によって業績が悪化したと捉えることがあります。

しかし、それだけでは原因分析として不十分です。

では、インバウンドの減少、季節的な売上の減少、従業員による横領などもある程度は予見できるはずであって、
そのような問題に対する対策を十分に講じてこなかった経営者の責任であるとも考えられます。

そこで、原因分析にあたっては、単に外部的要因と捉えるのではなく、
さらに踏み込んで、企業内部としてどのような対策をとるべきであったかを分析します。

また、売上げの状況分析、原価の分析、コストの分析など徹底して調査し、企業の問題点を浮き彫りにします。

 

再建計画の策定

企業の業績悪化の原因分析で明らかになった問題点を除去し、
企業経営の健全化を図るための再建計画の立案をサポートいたします。

再建計画の立案にあたっては、再建計画が実効性に乏しく、達成できても問題解決に至らない計画であっては意味がありません。

そのために、再建計画の策定にあたっては、企業外部の専門家に丸投げするのではなく、
ターンアラウンドマネージャー、経営者、その他の専門家などと打ち合わせを重ね、抜本的な実効性のある再建計画案を作成します。

再建計画案については、具体的な数値目標や達成するための期限、実施する項目などをより詳細かつ具体的に記載します。

 

再建計画の実行

再建計画案を作成しても、これを実行に移さなければ意味がありません。
そこで、ターンアラウンドマネージャーは、経営者とともに再建計画を確実に実行していきます。

ターンアラウンドマネージャーと類似の職業としてコンサルタントがあります。
両者は、再建計画の作成をサポートするという点では類似します。

しかし、再建計画の実行の段階において、一般的に、コンサルタントは企業の実行をサポートすることを業務としますが、
ターンアラウンドマネージャーは再建計画の実行を経営者とともに行うという点で異なります。

また、再建計画を実行する際には、大きな副作用が伴うことがあります。

例えば、人員リストラを実施する際には従業員の反発は当然に予測でき、従業員への説明、折衝なども重要な業務です。

さらに、再建計画作成段階では予期していなかった不測の事態が発生した場合の対処など、再建計画を根気強く実行することが求められます。